僕は答案構成を1000回繰り返した

こんにちは、武藤遼です。

今回は、僕がやってきた
答案構成について話したいと思います。

僕は、答案構成を1000回以上繰り返してきました。

1000回!?
嘘だろ??
と思った方もいるかも知れません。

しかし、これは嘘ではありません。
真実です。

正確に数えたことはないので
1000回と言っていますが、
実際はもっとやっていると思います。

しかも、
これらの答案構成の大部分は
3ヶ月間の間に行われています。

やった時期は、
大学2年生の1〜3月の頃。

その時期はちょうど学校が冬休みで、
僕は実家に通って自動車の免許を取りに行っていました。

その時、実家に1ヶ月くらいいたので、
重たいテキストとかを全部荷物で送って
実家でひたすらガリガリと答案構成をやっていました。

今となっては懐かしい思い出です。

実際答案構成は楽しい作業でした。
論理を組み立てていくのは楽しいし、
やるたびに気づきがあるし。

この3ヶ月の努力は
間違いなく僕の血肉になっています。

この期間がなかったら
僕は間違いなく合格していなかったでしょう。

答案が書けなかった

僕が答案構成を始めたのは、
予備校のカリキュラムが一通り終わってからです。

これからは一人で勉強しないといけないけど、
論文ってどうやって勉強すればいいんだろう…?
復習のやり方ってあまり教わってないな…

1年半くらいかけて
予備校のカリキュラムが終わって、
これからどうしようかなと考えていた時でした。

論文の講座は一通り終えたのですが、
とにかくスケジュールにこなすのが精一杯で、
講義の準備をして、講義を受けてという感じで
復習は全く追いついていませんでした。

カリキュラムが終わると、
基本的には自分で学習しなければいけない。
といっても、何をすればいいのかわからん

とりあえず、
論文の復習をしようということで
論文のテキストを復習し始めました。

でも、
できることなら答案書きたくない。
答案書くと疲れる。
読むだけにしたい。

そうはいっても、
ただ読むだけだと眠くなるし、
かといって実際に答案を書いていては時間が足りないし…

そんな中で
僕が唯一できることかつやる気があった作業が
答案構成でした。

最初は消去法で答案構成を始めたんですね。

できることなら答案を書きたくない。
答案を書くのはめんどくさい。
かといって読んでいるだけではなんか不安。

答案構成をして
答案例と比べれば
まあまあ勉強したことになるだろう。

そんな感じで始めました。

最初はゆる〜く
答案構成をしていきます。

知識なんてほとんどないし、
答案の書き方も良くわかっていないので、

この論点を書くんだろうなと思ったものを
ぽっと貼り付けて
適当にナンバリングして答案構成が完成。

当時はほんとざるな答案構成だったと思います。
特に何も考えていない。

早く答案例が見たいから
答案構成をさっさと終わらせるみたいな。

でも、一応答案構成は全てやってたんですよね。
いろいろ雑でしたが、そこは偉いなと思います。

答案構成のいいところは、
1問にかける時間が短いところですね。

答案構成を5〜10分、
答案例との見比べが5分程度。

1問あたり10分〜15分くらいで回せます。

50問答案構成をやっても
500〜650分

まあ10時間くらいなわけですね。

当時の僕はスケジュール管理にも悩んでて。

1日どれくらい勉強するのか、
どの科目を勉強するのか、
どこからどこまでを繰り返すのか。

そういうのを全く決めていなかった。

めんどくさいので、
1日1科目にしたんですよね。

憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法。
これらを1日1科目回せば1週間のサイクルができる。

これはいいということで、
1日に1科目勉強することにしました。

1日で1科目の全ての復習をします。
テキストを全部読んで、問題も全部解く。

それを繰り返しました。

当然、ゆっくり勉強していると
絶対に終わりません。

しかも当時は部活もやっていましたから、
そんなに勉強時間も取れるわけありません。

そういう時、
答案構成が便利でした。

1問1問がすごく速い。
ものすごいスピードで勉強が進む。

答案構成をして、
答案例と見比べ、
知識が足りないところをテキストで確認する。

やることが決まっていたので、
迷うことがありませんでした。

ひたすら答案構成をやり続けます。

問題数は科目によって違いましたが、
40〜60問くらいでしょうか。

とにかく繰り返し続けました。

答案構成は
A4のルーズリーフを使っていました。

方眼紙のルーズリーフを
縦に2つに折って、
左側に答案構成を書いていく。

その後答案例と見比べ、
気づいた点や間違っている点を右で赤ペンで書く。

そんな感じで勉強していました。

ルーズリーフに書いただけでも、
1000問以上はやったと思います。

後の方になると、
だんだん構成を覚えてきてしまったので、

ルーズリーフに書くことはしなくなりました。

論文のテキストは
ざっと100周以上はしていると思います。

正直そこまでやらないといけなかったか
と言われるとそこまでやる必要はあると思いませんが、

僕はそのテキストしかやらないと決めていたので、
ひたすらそのテキストを繰り返しました。

答案構成についてはこちらもどうぞ

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問題を見れば構成が思い浮かぶくらいに

やっていると問題ごとにメリハリをつけられるようになってきて、
重要な問題は何度も答案構成を紙に書いて、
どうでもいい問題はさらっと見る感じにしてという感じでやっていました。

とにかく繰り返しまくっていると、
だんだんとできるようになっていくんですよね。

そして、
1回目ではなんで答案例ではこう書かれているか
わからなかったところでも、

5回10回と繰り返しているうちに
あ、ここはこういう意図でこう書いているんだと
わかってくる。

そうやって繰り返しているうちに
どんどん気づきが増えていきます。

 

やべえ、答案構成楽しい。

それが楽しくて
いつの間にか答案構成をやめられなくなりました。

答案構成をどんどん工夫するようになりました。

繰り返していると
問題に書くべきことを大体把握したので、
あとはそれをどのように組み立てるかを考えるようになる。

答案例の見方にはコツがあって、
まずは骨組みやナンバリングだけを見る。

大事なのは当てはめを後回しにすることです。

受験生の目線では
どうしても当てはめに意識がいってしまいがちですが
当てはめは問題によって異なります。

当てはめは適切な構成があってこそ。
まずは答案の骨組みを掴むことに意識を向けました。

何度も答案構成をして、
答案の骨組みは完璧になったと感じたくらいから、
当てはめにどのような事情が使われているかを考えるようになりました。

答案構成をどれくらいやるかという目安ですが、
僕の感覚では
問題を見て、頭の中で答案構成ができるくらいまでやれば十分だと思います。

これは僕の経験なのですが、
1回目の予備試験の時、
僕は論文の練習をほとんどしていませんでした。

短答が終わってから
急いで論文の勉強をしたのですが、
当時は答案構成はしないまでも、

問題を見て何を書くかを考えて
答案例を見るという勉強をしていました。

その時に、
刑法だけ問題を見れば答案構成が思い浮かぶ
ところまでいったんですね。

他の科目はそこまでいきませんでしたが、
刑法だけ答案の骨組みを掴むことができました。

そうしたら、
1回目の予備試験では刑法だけC評価を取ることができました。

他の科目が
軒並みE評価やF評価だったことを考えたら、

刑法だけやたらうまくいったことになります。

これは間違いなく
問題を見て構成が思い浮かぶレベルに達していたからだと思っていて、
だからこそこのレベルに到ればそこそこの答案が書けるレベルに達した
といっていいのだと思っています。

僕は武藤流の講座で、
答案構成は刑法から始めたほうがいいよといっていますが、

それは僕も
一番初めに構成のコツを掴んだのは刑法だったからです。

とにかく、
問題を見て、頭の中で構成を考えることができるようになれば
一定のレベルに達したといえると思います。

最初は頭の中で構成を考えるのは難しいので、
紙に書いてやるのがいいと思います。

答案構成に全振りするとこうなる

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そして異次元の世界へ

答案構成をやっていたときは、
週に1回程度答練を受けていました。

答案構成をやって、
答練でその成果を試すといい感じですね。

最初は答練でも
問題用紙の空いたところに
答案構成をやって答案を書いていました。

でも、
答案構成をやって
テキストの問題の答案構成がある程度できるようになると、

さすがに答案構成のコツを掴んできて、
頭の中でも答案構成ができるようになったんですよね。

そうなると、
答練でも答案構成をわざわざ紙に書くのが
めんどくさくなってきました。

これ、頭の中で答案構成やっても
答案書けるんじゃね??

そんな感じで実際に
答案構成を紙に書かずにやってみたら、
いつもと変わらない答案が書けました。

そこから僕は答案構成を紙に書かなくなりました。

それまでの僕は
答案構成は絶対に紙に書いてやらないといけないものだと
勝手に思い込んでいたんですけど、

頭でできれば頭でやってよかったんだと思って、
ほとんど答案構成はしなくなりました。

このくらいのレベルになると、
答練の成績も良くなりました。

素点レベルですが、
1位になったことも何回かあるし、
優秀答案として掲載されたこともあります。

そういえば、
お前の答案、優秀答案に載ってたな

と友達に言われることもありました。
名前は伏せられていたんですが、
字でバレたみたいです。

この頃はもう
紙に書いて答案構成はしていません。

テキストの問題も
全部頭で答案構成して
答案例を見るだけです。

正直繰り返しすぎたので、
丸暗記はできないまでも
骨組みレベルではほぼ完璧に答案を再現できるようになっていました。

3ヶ月経った頃には、
もういつ試験が来てもいい状態になっていました。

試験まで時間がありすぎる。
明日試験があっても絶対受かる。

そんな心理状態になっていました。

結果的にその年の予備試験に合格したので、
その時の勘はそんなに間違ってもいなかったのかと思っています。

ここまで読んでいると、
こいつは天才なんじゃないかと思うかもしれませんが、
そんなことありません。

最初は答案構成していても
なんの工夫もなかったし、
ただ惰性でやっていた感じでした。

繰り返すたびに理解が深まっていった感じです。
理解が深まると新たな視点が得られて、
いろいろなことに気づけるようになりました。

3ヶ月前とは明らかに別人です。
僕は3時間で別人になりました。

答案の書き方もわからない不合格者から、
答案の書き方をマスターした合格者に変わりました。

試験が来ていないので
実際には受験生ですが、
実力的には完全に合格者になっていたと思います。

人生変わっちゃってます

こんにちは、武藤遼です。 このブログでも何回か話していますが、僕は大学4年生のときに司法試験に合格しました。 大学在学中の司法試験合格です。 大学在学中に司法試験に合格するためには司法試験の前に予備試験に合格しなければいけません。 […]

インプットも改善した

もちろん解けない問題もありましたけどね。
答案は書けますが、
知らない論点やあまり答案構成をやらなかった分野の問題が出たときは
結構爆死していました。

でも、そのときはその問題を復習して
本番出たらきちんと書ければいいやという感じで
全く気にしませんでした。

答案構成の方法はわかったので、
その問題の解答例を見て
答案の骨組みを押さえればいいだけでした。

答案構成の視点を身につけると、
理解が異次元に早くなるんですよね。

答案が簡単にコピーできるようになります。

このレベルになると
正直楽しいです。

典型的な問題が出たら確実に解けるし
知らない問題が出てきても簡単に型を覚えられます。

典型問題はもうガッツポーズでしたね。
原告適格とか出た瞬間に
はい優秀答案確定みたいな感じでした。

答案の型ができていると、
テキストを読むのも効率的になります。

答案の書き方を知らないと、
どこを覚えればいいかがわからなかったんですけど、

一旦答案の型を身につけてしまえば、
答案の型を頭に思い浮かべながら
そこに書くべき知識のみを覚えていくようにしました。

正直チートです。
テキストを読みながら
頭の中で答案を完成させていく感じです。

全く効率が違います。

僕は陸上をやっていて、
陸上は冬は試合がないので、
割と時間があったのですが、

春になりシーズンが始まると
試合が増えて一気に忙しくなって
勉強する時間も一気に減るのですが、

この方法を確立したおかげで、
短い時間ながらも超効率よく勉強できました。

2〜3時間でテキストを1周するとかもできました。

効率が極端によくなったので、
時間がないながらも
1日1科目という勉強のペースも大体キープできていました。

司法試験の勉強によってどんな変化があったかはこの動画で語ってます。

できることから始め、徹底的に繰り返す

上の話で参考にしてほしいのは
1000回繰り返せとかそういう話ではなくて、
できるところから始めたというところと何回も繰り返したというところです。

 

僕はテキストは予備校のものしか使わないと決めていました。

 

それ以外の書籍はほとんど使っていません。
そのテキストを完璧にすることだけを考えていました。

 

そしていきなり完璧にするのは無理なので、
まずはできるところ、
すなわち簡単な答案構成から始めました。

 

初期の答案構成は
答案例を早く見るための申し訳程度のメモみたいな感じです。

 

答案例をいきなり見るのは罪悪感があるので、
とりあえずのメモ的なものを書いていたという感じです。

 

そしてそれを何回か繰り返して、
答案というものがどんな感じかわかってきたら、
徐々に答案構成を充実させていきました。

 

そして何度も何度も繰り返しまくった結果、
ついには頭の中で答案構成ができるレベルになりました。

 

これも繰り返したからできたことで、
10周や20周ではきかないくらい
何度も繰り返したからできたことです。

 

できることから始めて徹底的に繰り返す。

 

これをやるだけで
すごいところまで到達することができるという
僕の小さな成功体験でした。

 

この3ヶ月間で
答案の書き方をほとんど身に付けてしまったので、
以降の勉強はほとんど惰性でした。

 

予備試験に合格した後も
司法試験に向けてほとんど勉強していません。

 

それくらい余裕でした。
まあ余裕こきすぎて
本番でとんでもない目に合っていますが…

 

その時の話はこちらに書いています。

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まとめると、
僕は答案が書けなかったから
できることとして答案構成を始めて、

 

3ヶ月くらいで
一気に答案が書けるくらいまでレベルアップしました。

 

そして
最終的には頭の中で答案構成ができて、
問題を見るだけで答案を組み立てることができるようになりました。

 

答案構成って
それくらいパワフルなものだよってことを
理解してもらえたら嬉しいなと思います。

 

別に答案構成だけが勉強ではないと思うので、
各自好きな勉強をやっていただいて構わないですが、

 

繰り返すこととできることからやることは
どんな勉強法にも共通すると思うので、
ぜひ試していただきたいなと思います。

 

長くなりましたが、
今回はこの辺で終わりです。

追伸

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初めまして、武藤遼です。 僕は今、予備校で大学受験や司法試験の受験指導をしています。 文系の最高峰の試験といわれる司法試験。法律家になるための登竜門です。 僕は、大学に入学した直後から司法試験の勉強を始め、大学3年生の時に予備試験に合[…]


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